海の底に沈んだら

 

この植物はあの人が好きそうだな

この景色はあの人と見たいな

この話はあの人としてみたいな

いつかあの人と、ここに一緒に来たいな

 

f:id:arakawayuriko:20170805040318j:image

 

今日は台風が近づいてることもあり、海は大荒れ。

遊泳禁止地域がほとんどのなか、無理やり泳げるスポットでシュノーケルをやるという危険なひととき…

 

f:id:arakawayuriko:20170805040514j:image

 

 f:id:arakawayuriko:20170805040522j:image

 

海があまりに力強くて、ただ必死にしがみつくよう泳ぐばかり

 

見ているときはあんなに苦しかった海。

 

いざ入ってしまえばそんな焦燥を患う隙もないくらい、ただただ広大だった。

 

f:id:arakawayuriko:20170805040713j:image

 

人が人を想わずに生きられる瞬間なんてどれほどあるだろう?

 

わたしには今までの人生で3回くらい、そんな瞬間を味わったことがある。

自分のことさえ忘れてしまうほど自然に圧倒されたことが。

 

 

 

海の中に潜って深い底を眺めていると、久しぶりにそんな気分に浸り

 

そうか、みんなこの感覚を求めて海深く潜っていくんだろうか?

 

わざわざ息もできないところへ行くんだ。これは人間に昔から備わってる衝動なのかも。

 

f:id:arakawayuriko:20170805041040j:image

 

わたしがどんなに人を想ったところで、

それは実在するあの人やあの人やあの人とは違う。

 

わたしの頭の中に存在しているだけの、都合のいい歪んだ存在。

 

 

好きという気持ちににはうんざりさせられる。

愛してるなんて言葉は吐いて捨てたいくらい憎い。

 

自分の欲のためにそういう感情を正当化するのは気持ちが悪い

 

 

f:id:arakawayuriko:20170805041620j:image

 

 

わたしはどこまでも歪まない真っ直ぐな眼で世界を捉えて見たかったが

そんなことできるはずない、わたしは一人の人間で自分以外の人の存在を確かめるすべを持たない。

 

隣にいて同じ食事をとっても

ときどきじっと見つめあっても

互いに触れ合うキスをするセックスをして一緒に眠り生活を共にしても

 

あなたの考えてることなんてちっとも分からない。分かり合える瞬間なんてものがあったらそれは死んだあとの話をするときだ。

 

 

 ずっとずーっと続くながい道のりのなかでわたしは水になって

 

何度でもあなたに会いたい。出会えるまでずっと流れ続ければいいだけなんだから幸せなものだ

 

川の水が流れていつか海になるように

人を愛する気持ちも最後には海の底に沈んで消えてしまってほしい。

 

f:id:arakawayuriko:20170805042608j:image

 

わたし、そうなって初めて人を愛せそう。